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プロジェクト紹介

職種間連携座談会

住友ナコの強みの源泉

住友ナコは、お客様に価値ある製品をお届けするため、メーカーと販売会社が一丸となったモノ作りを大切にしています。普段どのように連携を図っているのか、今回は特注仕様車に関わる3職種の社員に職種間連携をテーマに語ってもらいました。

Talk Member

  • 傳川 貴洋TAKAHIRO TSUTAGAWA

    2019年 キャリア入社

  • 山崎 瑞記MIZUKI YAMAZAKI

    2012年 新卒入社

  • 辻本 真吾SHINGO TSUJIMOTO

    2018年 キャリア入社

  • 製販一体だからこそ、実現できることがある
  • 難しい要望もあえて受ける、特注仕様車ならではの醍醐味
  • 住友ナコの進化の可能性

製販一体だからこそ、
実現できることがある

今日はよろしくお願いします! 住友ナコは製販一体だからこそ、職種間の連携が当たり前になっていますよね。意識していなかったのですが、考えてみるとセールスは設計と生産管理それぞれのやりとりが多く、設計と生産管理がどのように連携しているのかあまり知らないので、どんな話が聞けるのか楽しみにしていました。

今回のメンバーは、職種は違いますが全員が特注仕様車に関わっていますよね。

標準車と特注仕様車ではいろいろと難しさや違いがあり、連携はとても重要だと感じています。最初はわかりやすく、仕事の流れから話しましょうか。

お客様の理想を具現化するために、課題やニーズを引き出すのがセールスの役割です。特注仕様車の場合は特にこのステップが重要で、お客様の作業現場をしっかり観察し、お客様自身も気づいていないところまで見出すのがセールスのミッションになります。

設計では、セールスから相談をもらったら、すぐに設計に取り掛かるわけではありません。セールスからお客様の情報を可能な限り引き出し、足りないときには再度お客様へのヒアリングを依頼することもあります。その上で、既存の部品が転用できないか、新しい部品を作る場合も既存の技術や取引のある部品メーカーで実現できるのか、品質を確約できるのか、確信を持って「できます」と言えるまでしっかり検証します。

セールスと設計の関係は、発注者と受注者という関係性ではなく、生産管理も含めて一緒に実現に向けて動く一つのチームだと思っているのですが。

そうですね。設計が「できる」と判断すれば、生産管理とも連携し納期や価格を固め、それをもとにセールスにお客様と商談を進めてもらうという流れになります。

対談風景 [イメージ]

生産管理の仕事は、簡単に説明するとセールスからの注文を受けて納期を設定し、その後納期通りに製品を出荷するまでを担います。フォークリフトの受注と納期設定、特注仕様の設計工数の確認、生産に必要な部品の手配、生産計画の立案など、幅広い役割を担っているため、関わる部署が多く、関係者をつなぐ調整役の色が強いですね。

まとめると、特注仕様車の場合は、セールスがお客様から要望や困りごとの相談をいただくと、設計がそれらを解決する製品を設計し、設計と生産管理が連携して納期・価格を設定。セールスがお客様に製品を提案し、注文をいただいたら、生産管理が納期設定をして生産・出荷までコントロールする、というのが一連の流れでしょうか?

そうですね。実際には見積を出す前の段階で、何度も職種間を往復してやりとりします。

だからこそ、社内に相談できる相手がいるというのは、とてもありがたいです。私はセールスとして、お客様が実現したいことをいわばお二人に「依頼」する立場なわけです。もしこれが社外の取引先だったら今みたいに気軽に言えないこともでてきますし、スピード感もなかなか出せない気がします。実際に、私の先輩にはお客様への提案時に設計者に同行してもらい、技術的な観点から助言をいただいたという話も聞いているので、連帯感はとても強いです。

難しい商談や、今後の販売戦略的にどうしても注文を受けたい場合には、セールスからの要望で、同行してお客様と直接お話しすることは珍しくありません。

他社だとメーカーの設計者に同行してもらいお客様に直接説明するというのは、あまり聞かないですよね。

確かにそうですね。職種間の連携が強固で、それゆえのフットワークの軽さというのは、住友ナコの強みと言えるかもしれません。

改めてお話しを聞いていると、製販一体だからできている部分も多いと感じます。たとえば、レスポンスの早さも一つですよね。返答のスピードが信頼関係につながることもありますし、納期で他社と比較された時も、当社は強いと感じます。

対談風景 [イメージ]

基本的に、特注仕様車の場合は納期がかかります。たとえば3カ月という納期を回答して、それよりも早く納めて欲しいという要望が入ったときに、「できない」と答えるのは簡単です。そこを設計者に短縮を図ってもらったり、特注部品の仕入先へ納期短縮の交渉を行ったり、生産現場で生産工程に要する時間を短くしてもらう交渉を行ったり、セールスやお客様の要求納期に合うよう、1日でも短縮できる手段はないか探ります。セールスの方から見て、そのあたりどうですか?

セールスからの希望に対して、なんとか実現しようと動いてくれているのがわかって嬉しいですし、とても助けられています。セールスから依頼を受ける際に、設計や生産管理として何かポリシーのようなものはあったりしますか?

先ほども言いましたが、生産側のポリシーとして、できる限り「できない」と言わないというのは強くあります。納期には「このくらいに届くと良いな」というものから「絶対にこの日までに必要」というものまで、必要度にレベルがあります。特に後者の納期で、間に合わせるのに難易度が高い場合は、必死になって調整を行います。普段から私の上司が社内や工場に納期の重要性について伝えてくれていて、関係部署の方に協力を仰ぎやすい環境を整えてくれているので、ありがたいです。

設計も同じです。できる限り「できない」と言わないというのもそうですし、どうしても難しい場合には、別の方法でなら実現できるかもしれないといった代替案は必ず提案するようにしています。

セールスという立場から、これほど心強いことはないですね。社内への厚い信頼があるからこそ、お客様にも自信を持って向き合えるのだと思います。

対談風景 [イメージ]

難しい要望も
あえて受ける、
特注仕様車ならではの醍醐味

そもそも特注設計は普通の設計開発とどう違うのでしょうか? 私は、特注仕様車はお客様の要望を叶えるためのものなので、10人のお客様がいたら10通りの仕様があり、お客様一つひとつ、全部異なるフォークリフトを作っている感覚を持っています。設計の立場からするとどうですか?

簡潔に表現すると、お客様のニーズや理想、要望を形にしたものイコール特注仕様車だと私は考えています。標準車の場合、事前に生産できるのか確実に確認した上で着手しますが、特注仕様車はお客様が求めているものをとにかく形にするということに焦点を当てているので、図面にしてみたら作りにくいものになってしまうこともよくあります。

私は生産寄りの部署に所属しているので、その観点から言うと「生産することが難しい車両」ですね。専用の特注部品が問題なく納入されるか、納期通りに車両を生産できるかなど、悩みが多いです。ですが、特注仕様車へのスキルや対応力は、日に日に向上していると実感しています。

まだ自分が担当したケースはないのですが、たとえば要望が複雑すぎて製造できないということはありますか?

あると思います。生産担当が予想だにしない図面が出されるケースを見たことがあります。

そうしたケースでは、想定した納期よりも時間がかかったり、計算外の生産工程が発生するなど、生産管理としても頭を悩ませることがあります。

そういうとき、どのように調整しているんですか?

部品メーカーや社内の生産部門に相談し、助言をもらったりして、対応困難な事案を乗り越えたことは多々あります。例えば、ここの作り方を変えれば作りやすくなって短縮できるよねとか、部品調達のルートを一つに絞らず複数から集めて納期を短縮するなど、細かな調整を積み重ねて最終的なゴールを達成します。

発注をいただいて、スピーディーに納品すると、やっぱりお客様にも喜んでいただけます。

時間も手間もかかりますけど、既製品だけでお客様のニーズをすべて満たせないですからね。お客様に妥協なく使っていただくためには、特注仕様車というのはなくてはならない存在だと思います。

特注仕様車に携わる魅力は、やっぱりそこですよね。もちろん大変なことも多いですが、それだけ私たちに求められる技術やレベルも高くなります。だからこそ、面白いし、携わる意義が大きいと感じます。

対談風景 [イメージ]

住友ナコの進化の可能性

私たちの仕事において、一番のモチベーションはお客様の声じゃないでしょうか? お客様の要望を形にした商品をお届けして、「作業しやすくなった」という声をいただけると、嬉しく感じます。

やっぱり作り手としては、お客様に満足していただけるのが一番の喜びですよね。

特注仕様車だからこそ、その喜びを実感しやすい部分もありませんか? 理想としている作業ができるようになった、不便が解消されたといったお客様の声が得やすい気がします。

苦労して作っている分、製品への思い入れも強いんですよ。生産管理と生産の現場が一緒になって完成出荷を目指す、それほどに難しい製品なんです。自分が設定した納期通り完成して、出荷場まで足を運んで、トラックに積まれるのを見て、運転手さんに挨拶して見送る瞬間というのは、とても達成感があります。

そうですね。難しい特注仕様車を、お客様に沿った提案をして納品して、実際に作業していただいた感想を聞きにお客様のもとへ行くことがあります。作業効率が抜群に上がったとか、すごく使いやすくなったという声をいただいたときは、自分の設計が間違っていなかったんだという自信につながります。もちろん、逆に、使いにくい点や新しい課題が見つかることもあります。それはそれで真摯に受け止めて、次回の設計に必ず反映していく、自分のレベルアップにつながる貴重な意見でもあります。

正直に言ってしまうと、特注仕様車は注文を受けるまでにとても手間がかかるので、美味しい商売ではないです。でも難しいからこそ、以前から叶えられなかった要望をどうしても実現したいからと当社に特注仕様を注文してくださり、そこから車両も乗り換えにつながったことがあります。

お客様によって、本当に多種多様な要望をいただくので、実現が難しい相談を受けることもあります。従来ならできなかった要望であっても、住友ナコならやってくれる、という存在になれればと考えています。

これはセールスだけがお客様に応えたいと思っていても実現できないと思うんです。先ほどお二人とも「できる限り“できない” と言わない」と言っていましたが、商品をお客様へ届けるまでに関わる全員がそう思っているからこそ、実現できているんだろうと感じます。

対談風景 [イメージ]

職種連携の観点で、本当はこうだったら良いのにと思う姿があります。前職で営業職の経験があるのですが、お客様に納期を迫られて工場に電話してもつながらない、メールも返信がないという事がありました。特注仕様車に限らず一番良いのは、セールスと生産管理が一緒にお客様を訪問して、「この仕様だと納期はここになります」と即答できること。セールスも助かるし、お客様にもメリットが大きい、それが製販一体の究極の姿だと思うのですが、実際には、距離の問題などで実現は難しい。だからこそ、セールスが遠く離れた場所から電話やメールを送ってくれるときには、生産管理が隣にいるイメージでいて欲しい、という思いでいつも仕事しています。

とても心強いですし、頼りにさせてもらっています。

対談風景 [イメージ]

今回改めてお二人と話してみて、お客様に満足いただける製品を届けるという共通のゴールを目指して動いているということを確認でき、ある意味今日、答え合わせができたなという感想を抱きました。

山崎さんの話で設計の皆さんの品質へのこだわりを再確認でき、自分たちの作っている製品に間違いはないんだという確信を持てました。また、傳川さんの話からは、私たち生産管理の努力や頑張りでセールスもお客様も満足していただけていることを知れて、日頃の仕事が仲間の役に立っているんだと、改めて実感することができました。

そうですね。普段、矢面に立ってお客様と接するのは私たちセールスですが、改めて、仲間の存在があって活動できてるんだという実感を持てました!